SPECIAL

ゼロからの設計開発。
産みの苦しみはメーカーのエンジニアだけが味わえる醍醐味。

T.Y/2016年4月入社
技術本部 技術部 ハード開発グループ

手に汗握る電源オンの瞬間がたまらない。

ハード開発グループは、仕様検討・回路設計・基板設計・評価試験・量産体制といった各工程を行っており、その中でも私は電気の知識が求められる回路設計と機構やモノのカタチ、空間知識が求められる基板設計を主に担当しています。大学では全く違う分野の物理を学んでいましたが、もともと興味があった分野ということに加え、数値を基にした分析を行うという点では物理と似ている点も多く、大学の知識が活かせるという点で入社を決めました。ハード開発の醍醐味はなんといっても電源を入れる瞬間のドキドキ感、そして正常に動いた時の達成感。このふたつに尽きますね。ゼロからスタートして試行錯誤を繰り返し、幾度となく試験をパスしてようやく完成までこぎつけた時の感動は、恐らくこの業務に携わった者しか味わえないと思います。特に時間をかけて開発したものほど感動と達成感はひとしおで、開発チームみんなに何度も「お疲れ様~!」と声をかけてしまうほどです。

各分野のプロが集まるチームは、強い。

入社3年目から携わった船舶用のデジタルパネルメーターの開発が今でも忘れられない仕事の一つです。モーターの振動や回転数などを計測する機器の開発なのですが、当時は開発実績がなく、まさに手探り状態からスタート。船舶無線の周波数に邪魔にならないような仕様にするなど、設計工程を一つひとつ確認しながら進めるしかありませんでした。開発段階で一番驚いたのは国ごとに求められる仕様が異なること。主要となる日本、アメリカ、イギリス、ドイツの国々で求められることが異なり、それぞれの評価実験を実施しなければいけなかったのです。そんな苦労のかいもあり、開発開始から完了まで約2年を要した一連のプロジェクトは「初の船舶用」「会社利益に大きく貢献」この2点が評価されて、ハード開発グループは社長賞をいただくことができました。この賞は高い専門技術を持つエンジニアの誰一人が欠けても受賞できなかったと今でも思います。チーム一丸で勝ち取った社長賞は誇らしくもあり、大きな自信にも繋がりました。